闇金に借りたお金を返せば問題は解決するのか?

「闇金からお金を借りてしまったけど、ちゃんと返せば大丈夫だろう」と考えている人は多いかもしれません。しかし、闇金の仕組みを知ると、単純に返済すれば終わる問題ではないことが分かります。実際には、全額返済しても問題が終わらず、さらに借金が膨らんでしまうケースが多いのです。本記事では、闇金に「返せば大丈夫」という考えが危険な理由と、適切な対処法について詳しく解説します。

闇金に返済しても問題が終わらない理由

  1. 違法な利息で永遠に返済が終わらない 闇金は法外な金利を設定しており、いくら返済しても元本が減らない仕組みになっています。例えば、「トサン」(10日で3割の利息)、「トゴ」(10日で5割の利息)といった異常な金利が一般的です。これでは、元金を返したつもりでも、利息分だけが延々と積み重なり、完済が不可能になります。
  2. 「完済した」と言っても新たな請求が来る 闇金は借主が完済しようとしても、意図的に「完済していない」と主張することがよくあります。「振込が確認できなかった」「利息がまだ残っている」「手数料が発生した」などと理由をつけて、支払いを続けさせようとします。返済した証拠を示しても、強引に取り立てを行い、終わらせないのが闇金のやり方です。
  3. 新たな借金を勧められ、さらに借金が増える 闇金は、借主が「完済できた」と安心した頃に、新たな借金を勧めてきます。「返済実績があるから、もっと良い条件で貸せる」「一時的に資金が足りないなら、また貸すよ」などと甘い言葉で誘い、結局はさらに高い利息で借り入れをさせるのです。一度でも借りた人は「ターゲット」として狙われ、次々と借金を重ねてしまう悪循環に陥ります。
  4. 個人情報が売買され、別の闇金からも狙われる 闇金に一度関わると、個人情報が売買されることがあります。完済したと思っていても、別の闇金業者から突然連絡が来ることがあります。「○○金融から紹介された」「以前の借入履歴を見て連絡した」などと言われ、借金を勧められるケースが多いのです。このように、一度闇金と関わると、新たな闇金に狙われ続けるリスクがあります。

闇金に関わってしまったときの正しい対処法

  1. 絶対に返済しない 闇金への返済は不要です。そもそも違法な金利で貸し付けられたお金は、法律上支払い義務がありません。一度返済すると「支払う意思がある」とみなされ、さらに取り立てが悪化する可能性があります。返済せずに、専門家に相談することが最優先です。
  2. 闇金対応に強い弁護士・司法書士に相談する 闇金問題を解決するには、専門家の力が必要です。闇金対応の実績がある弁護士・司法書士に相談すれば、違法業者との交渉や取り立てのストップを代行してくれます。また、弁護士が介入すると、闇金側は違法行為が明るみに出ることを恐れて手を引くケースが多いです。
  3. 警察に被害を届け出る(証拠を残す) 闇金からの脅迫や取り立て行為は犯罪です。電話の録音、LINEやSMSのメッセージ、振込履歴などを保存し、警察に提出しましょう。特に、暴力的な脅しや家族・職場への迷惑行為があれば、警察が動く可能性が高まります。
  4. 電話番号や連絡先を変更する 闇金業者はしつこく連絡してくるため、電話番号を変更し、LINEやSNSのアカウントも削除するのが有効です。また、家族や職場にも事情を説明し、知らない番号からの電話には対応しないよう伝えておくことも大切です。
  5. 銀行口座の取引を確認し、金融機関に相談する 闇金が指定する口座に振込をした場合、その口座が犯罪に使われている可能性が高いため、銀行に報告すると口座凍結が行われることがあります。闇金業者は口座凍結を恐れているため、資金の流れを断つことが効果的な対策となります。

まとめ

「闇金に返せば大丈夫」と思うのは非常に危険な考え方です。闇金は違法な利息を設定し、完済させない仕組みを作っています。一度でも返済すると、さらなる借金を勧められたり、別の業者に個人情報を売られるリスクが高まります。闇金に関わってしまった場合は、弁護士や警察に相談し、適切な対策を取ることが重要です。