闇金の悪質な取り立てが進化

闇金業者の取り立て手口は年々巧妙化し、より陰湿で悪質な方法が増えています。かつてのような直接的な脅迫や暴力だけではなく、精神的に追い詰める手口が主流となりつつあります。特に、FAXを利用した嫌がらせ、個人情報を晒す嫌がらせ、鬼電(ひたすら電話をかけ続ける嫌がらせ)、そして出前を大量に送りつけるといった新たな嫌がらせ手法が横行しています。これらの手口は、借主だけでなくその家族や職場、周囲の人々にまで影響を及ぼすことが多く、精神的な負担が非常に大きいのが特徴です。

闇金の取り立て方法、その怖さ|エストリーガルオフィス

FAXを利用した嫌がらせ

闇金業者は、借主の職場や取引先、家族の会社などに大量のFAXを送りつけることで業務妨害を行います。「○○さんが借金を返済しません」「支払いを怠ったので取り立てます」といった内容のFAXを送ることで、借主を社会的に追い込もうとするのです。特に中小企業や個人事業主に対しては、業務に大きな支障が出るため、早急に対応しなければならなくなります。

個人情報を晒す嫌がらせ

闇金業者は、借主の個人情報をインターネット上に晒すという極めて悪質な手口も使います。SNSや掲示板に「この人は借金を踏み倒している」「詐欺師」などと書き込み、電話番号や住所、勤務先の情報を公開することで、第三者からの嫌がらせを誘発させます。さらに、フェイクのアカウントを作り、借主になりすまして犯罪行為を示唆するような投稿を行うケースもあり、被害者は名誉毀損やプライバシー侵害に苦しむことになります。

鬼電による精神的な圧力

「鬼電」とは、文字通り鬼のように何度も電話をかけ続ける取り立て方法のことです。1日に数百回以上の着信を入れ、電話に出るまでしつこくかけ続けます。深夜や早朝でも関係なく、番号を変えながらかけてくるため、電話を無視しても意味がありません。スマホの電源を切っても、家族や職場にまで電話がかかることがあり、完全に遮断するのが困難な状況に陥ります。

出前を大量に送りつける嫌がらせ

最近増えているのが、借主の自宅に大量の出前を勝手に注文する嫌がらせです。寿司やピザ、ラーメンなど、高額な食事を複数の飲食店から注文し、支払いを借主に押し付けます。出前が次々と届き、対応に追われるだけでなく、支払いを拒否すると飲食店との間でトラブルになり、精神的にも経済的にも追い詰められます。この手口は、飲食店側にも被害が及ぶため、社会問題化しつつあります。

闇金の嫌がらせから逃れるためには

闇金業者による嫌がらせに巻き込まれた場合、一人で対応しようとすると状況が悪化する可能性が高いため、専門家に相談することが最も重要です。まずは、闇金対応に強い弁護士や司法書士に相談し、法的な手段を講じる必要があります。また、警察に被害届を出すことも一つの手ですが、民事不介入の原則があるため、証拠をしっかりと確保しておくことが求められます。具体的には、着信履歴やFAXの内容、晒された個人情報のスクリーンショットなどを保存し、専門家に提供することでスムーズな解決につながります。さらに、携帯電話の番号変更やSNSのアカウント削除、家族や職場への事前の説明なども有効な対策となります。

まとめ

2024年から2025年にかけて、闇金業者の取り立て手口はますます巧妙化しており、FAXによる業務妨害、個人情報を晒す嫌がらせ、鬼電、大量の出前など、精神的・経済的に追い詰める手法が増えています。これらの嫌がらせに対抗するには、証拠を確保した上で、闇金に強い専門家に相談し、迅速に対応することが重要です。一人で悩まず、適切な対処をすることで、闇金の被害から抜け出す道を見つけることができます。